Led Zeppelin『The Rain Song』
70年代洋楽ロックから渋めの名曲を選んで解説するブログの第6回は、アコースティック・ギターに特徴があるレッド・ツェッペリン珠玉の名曲「レイン・ソング」です。
変則チューニングのアコースティック・バラード

リリース:1973年
収録アルバム:聖なる館 (Houses of the Holy)
【クレジット】
作詞作曲:ジミー・ペイジ (Jimmy Page)、ロバート・プラント (Robert Plant)
プロデューサー:ジミー・ペイジ (Jimmy Page)
レコーディング・エンジニア:エディ・クレイマー (Eddie Kramer)
【パーソネル】
ロバート・プラント (Robert Plant):ボーカル
ジミー・ペイジ (Jimmy Page):ギター(アコースティック / エレクトリック)
ジョン・ポール・ジョーンズ (John Paul Jones):メロトロン、ピアノ、ベース
ジョン・ボーナム (John Bonham):ドラムス
【シングル・チャート】
※シングル・カットなし。
アルバムは英・米の両チャートで1位を獲得
ヒプノシスによる鮮烈な色使いが印象的な、ツェッペリン5枚目のアルバム『聖なる館』に収録された「レイン・ソング」は、吸い込まれるようなジミー・ペイジのアコースティック・ギターの音色が素晴らしいバラードです。どういうコードを弾いているのかなと思ったこの曲の秘密は、ギターの変則チューニングにありました。
通常ギターのチューニングは6弦から順にE-A-D-G-B-Eですが、この曲はD-G-C-G-C-D(※D-G-D-G-C-D説もあり)という変則チューニングを使っています。ジミー・ペイジはジョージ・ハリスンから“君たちの問題はバラードを全く書かないことだ”と言われたのをきっかけに、この曲を書いたそうです。単なる美しいメロディーのバラードにはせずに、深みのある響きがする幻想的な音を求めたのはジミー・ペイジの意地だったんでしょうか。
試しにYouTubeでギターのTABを調べて何箇所か音を鳴らしてみましたが、確かにあの不思議な響きがしました。ちょっと難しそうなのでコピーはすぐに諦めてしまいましたが、理想の音を求めてこのチューニングに辿り着くのもギタリストの才能だと思います。
ジミー・ペイジがレコーディングに使用したアコースティック・ギターはハーモニー・ソブリン H1260、エレキ・ギターはダンエレクトロ 3021 / 59DCだそうです。どちらもいわゆるメジャーなメーカーのギターではなく、彼が気に入った音を出せるかどうかが重要だったのでしょうね。チューニングについて付け加えると、D-G-C-G-C-Dは3種類の音が共鳴することから、ギター1本でも厚みのある音が出せるとのことで、そうなのかと思いました。
更にこの曲に深みを与えているのはアコースティック・ギターの音だけではなく、ジョン・ポール・ジョーンズが弾くメロトロンが奏でるストリングスのような音色です。最初はてっきりオーケストラが参加しているのかと思いましたが、『フィジカル・グラフィティ』に収録された名曲「カシミール」と同じく、楽曲に厚みや広がりを与えるジョンジーのメロトロンは大きな役割を果たしています。
7分を超える大作「レイン・ソング」は途中で中だるみすることもなく、引き込まれるような音の世界が楽しめる、ツェッペリンの楽曲の中でも重要な作品だと思います。
※Spotifyプレイヤーの再生ボタンを押すと試聴できます(ログインしていない場合は30秒のプレビューとなります)。音量はお使いの端末で調整してください。
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