名曲ガイド#08 ザ・ビートルズ『トゥ・オブ・アス』

#08 the beatles two of us the beatles

The Beatles『Two of Us』

70年代洋楽ロックの名曲ガイド、今回は70年に解散したビートルズのアルバム『レット・イット・ビー』のA面1曲目を飾る「トゥ・オブ・アス」です。

崩壊寸前のバンドが残したアコースティックな名曲

THE BEATLES  LET IT BE

リリース:1970年
収録アルバム:レット・イット・ビー (Let It Be)

【クレジット】
作詞作曲:レノン=マッカートニー (Lennon=McCartney)
※ポール・マッカートニーの曲です
プロデューサー:フィル・スペクター(Phil Spector)
レコーディング・エンジニア:グリン・ジョンズ(Glyn Johns)、アラン・パーソンズ(Alan Parsons)

【パーソネル】
ポール・マッカートニー (Paul McCartney):リードボーカル、アコースティック・ギター
ジョン・レノン (John Lennon):ボーカル、アコースティック・ギター
ジョージ・ハリスン (George Harrison):エレキ・ギター(ベースラインを担当)
リンゴ・スター (Ringo Starr):ドラムス

【シングル・チャート】
※シングル・カットなし
アルバムは全英・全米共に1位を獲得

前作『ホワイト・アルバム』ではメンバーがそれぞれ別にレコーディングするなど、バンドには亀裂が入りはじめていました。そんなビートルズの結束をもう一度深めようとポールの主導で始まったのがゲット・バック・セッションで、そこから生まれたアルバムが『レット・イット・ビー』、その冒頭を飾るのがアコースティックな「トゥ・オブ・アス」です。

右のスピーカーから聴こえるのはイントロのフレーズを弾くポールのギター、左はストロークを担当するジョンのギターで、どちらもマーティンのD-28を使っています。ジョージはローズウッドのテレキャスターで温かい音のベースラインを弾いていて、ビートルズ最後のライブとなったルーフトップ・コンサートでもこのテレキャスターを使っていました。

曲が始まる前に冗談を言っているのはジョン・レノンですが、これはプロデューサーのフィル・スペクターが別に録音してあったものを貼り付けたのだそうです。「ロング・アンド・ワインディング・ロード」を彼に勝手にアレンジされて激怒したポール・マッカートニーとしては、これも不満だったのかもしれませんね。

しかしシンプルで印象的なポールのリフが始まってリンゴのバスドラ、そしてジョンのギターが入れば、聴いているほうとしては何の不満もないどころか、おお、ビートルズのアコースティックだ!となってしまいます。ポールのリードボーカルに下でハモるジョンのボーカル、もう言うことありません。

アコースティック・ギターが気持ちの良い「トゥ・オブ・アス」で始まる『レット・イット・ビー』は、ジョンの「アクロス・ザ・ユニバース」やポールの「レット・イット・ビー」、ラストの「ゲット・バック」と名曲揃いですが、4人の姿がセパレートされたジャケットからはどことなく寂しい雰囲気も感じてしまいます。

ゲット・バック・セッションにかけたポールの思いも空回りして、結局ビートルズは70年4月に解散してしまいます。『ホワイト・アルバム』ではリンゴが一時脱退、『レット・イット・ビー』ではジョージが一時脱退とバンド内の人間関係は最悪でしたが、それでも『アビー・ロード』に至る解散前に残したアルバム3枚はいずれも名盤で、こういうところがさすがにビートルズだなと思います。

※Spotifyプレイヤーの再生ボタンを押すと試聴できます(ログインしていない場合は30秒のプレビューとなります)。音量はお使いの端末で調整してください


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