Thin Lizzy『Waiting for an Alibi』
70年代の洋楽ロックから渋めの名曲を紹介する名曲ガイド。第12回はツインリードギターがカッコいいシン・リジィの「アリバイ」です。
完璧なツインリードギターのアンサンブル

リリース:1979年
収録アルバム:ブラック・ローズ(Black Rose: A Rock Legend)
【クレジット】
作詞作曲:フィル・ライノット (Phil Lynott)
プロデューサー:トニー・ヴィスコンティ(Tony Visconti)、シン・リジィ(Thin Lizzy)
レコーディング・エンジニア:キット・ウールヴェン(Kit Woolven)
【パーソネル】
フィル・ライノット(Phil Lynott): リードボーカル、ベース
ゲイリー・ムーア(Gary Moore): リードギター、バッキングボーカル
スコット・ゴーハム(Scott Gorham): リードギター、バッキングボーカル
ブライアン・ダウニー(Brian Downey): ドラムス、パーカッション
【シングル・チャート】
全英シングルチャート(UK Singles Chart): 最高9位
アイルランド・シングルチャート(Irish Singles Chart): 最高6位
学生時代にシン・リジィの「アリバイ」という曲のMVをたまたまテレビで見たのですが、ツインリードギターのカッコ良さに痺れてしまいました。二人のギタリストは黒髪のゲイリー・ムーアと茶髪のスコット・ゴーハム、黒髪のアフロヘアでベースを弾きながら喋るように歌っていたのがフィル・ライノット(当時はリノットという表記が一般的でした)です。
キャッチーなメロディーとツインリードギターの完璧なコンビネーションが素晴らしい「アリバイ」は、76年の「ヤツらは町へ(The Boys Are Back in Town)」以来のヒットで、共にシン・リジィの代表曲となりました。どちらもツインリードのスタイルですが、スコット・ゴーハムの相棒がブライアン・ロバートソンからゲイリー・ムーアに変わったことで、緊張感と華やかさが同居するスタイルになりバンドは黄金時代を迎えます。
スコット・ゴーハムのギターはギブソン・レスポール・デラックス、ゲイリー・ムーアはフリートウッド・マックのピーター・グリーンから譲り受けたという1959年製ギブソン・レスポール・スタンダード。どちらもマーシャルのアンプでオーバードライブさせて、ハムバッカーらしい太くて甘めのトーンを響かせています。プロデューサーのトニー・ヴィスコンティは、スコット・ゴーハムのギターの3度上でハモるようゲイリー・ムーアに指示したところ、数回弾いただけで完璧に仕上げたそうです。
長身のフィル・ライノットが弾くフェンダー・プレシジョンベースにはライトを反射するミラーピックガードが張られていて、レザーパンツのスタイルと共にステージで強烈な存在感を放っていました。カメラや聴衆を前にして堂々と自己主張するこれぞバンドのフロントマン、スタイリッシュでカリスマ性のあるロックンローラーの姿です。
彼を両サイドで挟む二人のギタリストはギターだけでなくバッキング・ボーカルもカッコ良くて、ぶっきらぼうなボーカルにサビの部分で重ねる高音のコーラスが、短いけれどバッチリ決まっています。ピックで弾くアタックの強いベースと、上から降ってくるように入るツインリードのユニゾンが印象的なイントロから聴きどころの間奏、そしてエンディングまでロックの魅力を再認識させてくれた曲がシン・リジィの「アリバイ」でした。
※Spotifyプレイヤーの再生ボタンを押すと試聴できます(ログインしていない場合は30秒のプレビューとなります)。音量はお使いの端末で調整してください。
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