Scorpions『Steamrock Fever』
洋楽ロックの黄金時代に生まれた名曲の中には、イギリスやアメリカ以外の国から生まれた曲もあります。第5回はジャーマン・ロックのスター、スコーピオンズの「スティームロック・フィーバー」です。
ギター仙人とダウンピッキングの鬼

リリース:1977年
収録アルバム:暴虐の蠍団(Taken by Force)
【クレジット】
作詞:クラウス・マイネ(Klaus Meine)
作曲:ルドルフ・シェンカー(Rudolf Schenker)
プロデューサー、レコーディング・エンジニア:ディーター・ダークス(Dieter Dierks)
【パーソネル】
クラウス・マイネ (Klaus Meine):ボーカル
ウリ・ジョン・ロート (Uli Jon Roth):リード・ギター
ルドルフ・シェンカー (Rudolf Schenker):リズム・ギター
フランシス・ブッフホルツ (Francis Buchholz):ベース
ハーマン・ラレベル (Herman Rarebell):ドラムス
【シングル・チャート】
※欧米では上位のランクインなし。
アルバムは日本のオリコン・アルバムチャートで最高28位
スコーピオンズの「スティームロック・フィーバー」は、“ダウンピッキングの鬼”ルドルフ・シェンカーが刻むリフと“ギター仙人”ウリ・ジョン・ロートの空を舞うようなリードギターがカッコいいヒット曲です。二人のギターにクラウス・マイネの微妙にざらついた強力なボーカルが加われば、これぞ70年代のスコーピオンズ。
イントロで工事現場のような効果音に続いてスネアが一発、いきなり始まるのはルドルフ・シェンカーが激しく刻む3連のリフです。以前Youtubeの古い映像で、あの速いリフをダウンピッキングで弾いているのを見てビックリしました。軟弱なギタリストだったら腕ごと攣ってしまいそうですがそこは剛腕ルドルフ、激しく刻んでハードにリズムをキープする姿勢にブレはありません。
サビの部分ではっきりと聴こえるのがウリ・ジョン・ロートのストラトキャスターで、日本では“ギター仙人“、海外では“マエストロ(The Maestro)”とも呼ばれる天才ギタリストのプレイが印象的です。彼が加入したのはルドルフの弟で天才ギター少年のマイケル・シェンカーがUFOに引き抜かれたからですが、結果的に在籍時のアルバム『ヴァージン・キラー(狂熱の蠍団)』と『Taken by Force(暴虐の蠍団)』は高く評価されることになりました。
77年はセックス・ピストルズがイギリスで『勝手にしやがれ(Never Mind the Bollocks)』をリリースしてパンクロック旋風が吹き荒れた年でもあります。そんな中でドイツ・ハノーバー出身のスコーピオンズが世界進出を見据えて英語で歌った「スティームロック・フィーバー」をヒットさせたのは痛快です。
ウリ・ジョン・ロートは78年の日本公演後にバンドを離れてエレクトリック・サンを結成し、スコーピオンズは後任のギタリストにマティアス・ヤプスを迎えて80年代に大ブレイクしました。彼らが70年代に残した閃光のような曲が、この「スティームロック・フィーバー」だと思っています。
※Spotifyプレイヤーの再生ボタンを押すと試聴できます(ログインしていない場合は30秒のプレビューとなります)。音量はお使いの端末で調整してください。
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