Badfinger『No Matter What』
70年代洋楽ロックの名曲ガイド第14回はパワーポップの原点、バッドフィンガーの「嵐の恋」です。
ビートルズに見出された元祖パワーポップ・バンド
リリース:1970年
収録アルバム:ノー・ダイス(No Dice)
【クレジット】
作詞作曲:ピート・ハム(Pete Ham)
プロデューサー:マル・エヴァンス(Mal Evans)
エンジニア:ジェフ・エメリック(Geoff Emerick)
セカンド・エンジニア:リチャード・ラッシュ(Richard Lush)
【パーソネル】
ピート・ハム(Pete Ham) : リードボーカル / リズムギター
ジョーイ・モランド(Joey Molland) : コーラス / リードギター
トム・エヴァンス(Tom Evans) : コーラス / ベース
マイク・ギボンズ(Mike Gibbons) : ドラムス
【シングル・チャート】
Billboard Hot 100:最高8位
UK Singles Chart:最高5位
イントロのキレの良いリズムギターと高音からスライドするベースの入り方、キャッチーなメロディーと綺麗な3声コーラス、気持ちの良いスライド・ギター、効果的な終盤のハンドクラップとブレイク。アップル・レコードと契約したバッドフィンガーの「嵐の恋」は、魅力満点の元祖パワーポップです。
あのビートルズに見出されたくらいですから才能があるのは当然で、アルバム『ノー・ダイス』には「嵐の恋」と共にニルソンがカバーして大ヒットした「ウィズアウト・ユー」も収録されています。さらに続いてリリースされたシングル「デイ・アフター・デイ」が、また最高にいい曲でした。
「嵐の恋」がレコーディングされたのは多分世界で一番有名なスタジオ、ロンドンにあるアビイ・ロード・スタジオです。ここから生まれたアルバムはビートルズの『アビイ・ロード』や『サージェント・ペパーズ』、ピンク・フロイドの『狂気』、デヴィッド・ボウイの『ジギー・スターダスト』など名盤揃いで、名門スタジオで録音できたのはバッドフィンガーにとって胸踊る経験だったでしょう。
プロデューサーのマル・エヴァンス、エンジニアのジェフ・エメリックという一流の人材のサポートを受けることができたのも、彼らの才能がそうさせたということですね。しかし立て続けにヒットを飛ばして前途洋々かと思いきや、その後契約等の問題でメンバーの二人が相次いで亡くなってしまうという悲劇に見舞われます。
71年にジョージ・ハリスンが主催したバングラデシュ・コンサートでは、ジョージの隣でギターを弾くピート・ハムの姿を見ることができます。このわずか4年後に彼が亡くなってしまうとは想像もつかないことですが、名曲の裏にショービジネスの光と影が見え隠れするのがバッドフィンガーというバンドでした。
※Spotifyプレイヤーの再生ボタンを押すと試聴できます(ログインしていない場合は30秒のプレビューとなります)。音量はお使いの端末で調整してください。
▼「嵐の恋」歌詞/ギターコード付き 弾き語り用動画
#13 You’re So Vain ◀#14 No Matter What ▶#15 Don’t Pull Yoour Love



コメント